福岡県議会をめぐる不祥事が続く中、新たな騒動が持ち上がりました。2024年にタイ・バンコクで撮影されたある写真が、2026年9月にSNS上で拡散し炎上。写真には、映画「タイタニック」の名シーンを模したポーズを取る県議たちの姿が写っていました。
この騒動を受け、国民民主党福岡県連の大田京子代表は代表職の辞任を表明。一方、同じ写真に写っていた自民党の林泰輔県議は、写真の流出経緯そのものに疑問を投げかけています。ここでは、一連の出来事の経緯と、それぞれの県議の対応をわかりやすくまとめます。
発端は蔵内前議長をめぐる金銭疑惑
そもそもの発端は、福岡県議会の蔵内勇夫前議長をめぐる高額な海外視察や、正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑でした。2026年8月17日には、この疑惑を告発した吉松源昭県議が議長の辞職勧告決議案を提出しましたが、緊急動議によって採決自体が中止となる事態に発展しました。
そして8月25日、蔵内氏は議長職と県議職の両方を辞任しています。福岡県議会と県庁の関係性そのものが問われる中、県民の関心はさらに高まっていました。
バンコクでの送別宴、「タイタニックポーズ」の写真
こうした混乱が続く最中、政治専門のWebメディア「センキョタイムズ」が9月3日に一枚の写真を公開しました。これは2024年1月26日、タイ・バンコクで行われた福岡県議会訪問団の送別宴の際に撮影されたとみられるものです。
写真には、大田氏と蔵内氏が壇上に立ち、映画「タイタニック」の主人公ジャックとローズが船首で両手を広げるポーズを再現している様子が写っていました。さらに別の写真では、県政PLUS県議団の豊福るみ子県議と、自民党の林泰輔県議も同様のポーズを披露していたことが確認されています。
この写真はSNS上で急速に拡散し、「タイタニックごっこ」という言葉とともに批判が広がりました。中にはAI生成機能を使って県議らを博多人形風に加工した画像が投稿されるなど、騒動はさらに拡大していきました。
大田氏「緊張感と自覚が足りていなかった」と謝罪
批判の高まりを受け、大田氏は9月4日、自身のX(旧Twitter)で謝罪コメントを公開しました。「公務で訪問している県議会議員として、適切なものではなかったと深く反省しております」とした上で、「公務に臨む者としての緊張感と自覚が足りておりませんでした」と述べています。
また、「県民の皆様がこの写真をご覧になり、不快な思いや疑問を抱かれることは当然のこと」とも記し、今後当面の間、海外活動への参加を控える方針も明らかにしました。
そして翌5日、大田氏は県連の常任幹事会で代表辞任の意向を正式に表明。国民民主党福岡県連は設立から5年の節目を迎えており、大田氏は「次の体制へバトンを渡します」とコメントしています。正式な辞任は10月に開催予定の定期大会で決定される見通しです。
林氏「バンコク都との親善」と説明も、流出の経緯に疑問
同じく写真に写っていた自民党の林泰輔県議も、9月4日にXで声明を発表しました。林氏は謝罪の言葉を述べつつ、ポーズを取った理由について「主催者側の生バンドによる映画のテーマ曲演奏に合わせ、会場を盛り上げる意図だった」と説明しています。
その上で林氏は、バンコク都議会との長年の友好関係や、現地の若手議員との交流が今後の都市間関係の発展につながるとの考えを示しました。
一方で林氏が強調したのは、写真が公開された経緯への疑問です。「地域間外交の公式行事で個人的に撮影された画像が、どのような意図で外部に提供されたのか」という点について、ガバナンス上の問題として重く受け止めていると述べ、写真の流出自体に問題があるとの見方を示しています。
まとめ
今回の騒動は、福岡県議会が金銭授受疑惑という深刻な問題を抱える中で表面化しました。県議個人の海外視察中の振る舞いに対する批判と同時に、公務中の写真がどのように外部へ流出したのかという情報管理の問題も浮き彫りになっています。
大田氏の代表辞任は10月の定期大会で正式に決まる予定であり、今後も福岡県議会をめぐる動きからは目が離せない状況が続きそうです。


