国会で重要な審議が行われている最中、三原じゅん子内閣府特命担当大臣が国会を離れ、美容整形クリニックに足を運び、約3時間滞在したことが報じられました。
2025年6月21日(土)、参議院ではガソリン税の暫定税率廃止をめぐり、野党7党が提案した法案の審議が続いていました。その日は与野党間で緊迫した攻防が続いており、与党の自民党からは「禁足」(議院周辺に待機義務を課す措置)が自民参院議員に通知されていました。
この行動は、自民党が出した「禁足」の指示を事実上無視したもので、政治家としての責任や倫理観が問われています。
禁足指示中に外出|国会ルールと三原じゅん子の行動
自民党が21日参院議員に発令した「禁足」とは、委員会審議や本会議への出席に備え、国会議事堂周辺に待機することを意味します。国会内はもちろん、議員会館や近隣ビルなど、30分以内で戻れる範囲が基準とされます 。
政治ジャーナリストによると、外出自体は全面的に禁止されているわけではありませんが、緊急の連絡があれば即座に戻れる体制を保つことが求められるとされています。映画館やプールなど、連絡がつきにくい場所は原則的に認められていません。
三原じゅん子大臣が向かった先
2025年6月21日午後、三原大臣は東京・西新宿にある湘南美容クリニックを訪れ、約3時間院内で過ごしました。湘南美容クリニックは、美容整形業界でも有名な施設で、同クリニックを運営するSBCメディカルグループの創業者である相川佳之氏と三原大臣は20年来の交流があったことも確認されています。
三原大臣は以前から湘南美容クリニックでの施術経験があり、過去にはボトックス注射やレーザー治療、ヒアルロン酸注入などを行っていたことが、相川氏のブログでも紹介されていました。テレビ番組で施術の様子が放映されたこともあり、美容整形との関係は浅くないことが分かります。
施術内容と通院歴
三原大臣が湘南美容クリニックで受けている主な施術には、サーマクール(高周波による肌引き締め)、HIFU(超音波リフトアップ)、コラーゲン注入などがあります。これらの施術は美容整形の中でもダウンタイムが少なく、数カ月ごとに継続的なメンテナンスが必要とされるものです。
サーマクールの費用は1回15万円から25万円、HIFUは2万円台から施術可能であり、比較的手軽に受けられるものの、継続的な通院が前提となる施術です。
三原大臣は過去にも数カ月おきに湘南美容クリニックを訪れており、今回もその延長線上にあったと見られます。
三原じゅん子の政治家としての責任と批判
重要な審議日でありながら、美容施術を優先した行動に対して、世間や専門家からは厳しい声が上がっています。特に三原大臣は内閣府特命担当大臣として、少子化対策やこども政策を担う責任ある立場にあります。国会を軽視するような行動は、国民の信頼を損なう結果につながりかねません。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「もしこの日に採決が行われ、三原大臣が不在であれば、党内で処分対象になった可能性がある」と指摘しています。結果的に採決は流れたものの、事態の重要性を甘く見ていたとの見方も多いようです。
さらに、三原大臣が参院財政金融委員会の委員でもあったことを考えれば、なおさら職務に専念すべきだったという批判は避けられません。
出典:https://news.livedoor.com/article/detail/29060029/
三原じゅん子事務所の説明と釈明
三原大臣の事務所は、「財政金融委員会での質疑は終了しており、午後の本会議の開会時刻も確定していなかった。連絡があれば即時対応可能な体制であり、参院自民党事務局の許可を得て外出した」と説明しています。
この釈明に対しても、「許可があったとしても、優先順位を誤った」との批判が根強く残っています。政治家は行動のひとつひとつが問われる立場であり、形式的な手続きが整っていれば済むという問題ではないと見る向きもあります。
湘南美容クリニックとの過去のつながり
三原大臣と湘南美容クリニックとの関係は、決して単発のものではありません。女優時代から20年にわたり、湘南美容クリニックの広告や施術レポートに度々登場してきた経緯があり、過去には同院の公式サイトにも三原氏との対談が掲載されていました。
湘南美容クリニックの親会社であるSBCメディカルグループは、過去に新型コロナウイルス感染拡大時、政府が検討したプレハブ病床計画の受注先に内定した経緯もあります。当時、菅義偉官房長官(当時)とSBC創業者の相川氏の親しい関係が取り沙汰されていました。
三原大臣は菅氏の影響を受け、石破政権誕生に協力した論功行賞として入閣したとされています。しかし、少子化対策など自身の担当分野についての実績はあまり見られず、今回の件でさらに「責任感の薄さ」が強調される結果となりました。
今後の焦点|三原じゅん子の説明責任と政治家の倫理
三原大臣の今回の行動は、形式的には党の事務局から許可を得たものでしたが、政治家として求められる優先順位や倫理観に照らして、十分だったかどうかは疑問が残ります。
国会軽視との批判を払拭するためには、より真摯な説明と、今後の行動で信頼を取り戻す努力が必要です。加えて、政治家と民間企業(特に医療業界)との関係性について、改めて透明性を高める必要性が浮き彫りになりました。
今後、自民党や国会がどのような対応をとるのか、また、三原大臣本人が国民にどのような説明を行うのか、引き続き注目されます。
まとめ
- 三原じゅん子大臣が国会審議中に美容整形クリニックに外出
- 自民党の「禁足」指示中の行動に批判
- 湘南美容クリニックとは長年の交流があった
- 事務所は許可を得た上で外出したと説明
- 政治家としての優先順位や責任が問われる問題に発展
今回の一件は、政治家の行動規範と倫理が改めて問われる事例となりました。国民の信頼を回復するには、透明性と説明責任を果たすことが不可欠です。