北海道・三陸沖後発地震注意情報とは?初の発表で注目高まる“正しい備え方”

北海道・三陸沖後発地震注意情報とは?初の発表で注目高まる“正しい備え方” 時事・ニュース

2025年12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖でM7.6の地震が起き、震度6強が観測されました。これを受けて、気象庁は初めて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。この制度は2022年から運用されていますが、実際に注意情報が出されたのは今回が初めてです。

突然の発表で不安を感じた人も多いかもしれません。しかし、この情報は「避難を呼びかけるものでも予知情報でもない」ことが強調されています。では、この“後発地震注意情報”とは、どのような意味を持ち、どこまで警戒すべきなのでしょうか。

この記事では、制度の目的や注意点、家庭でできる備え、そして昨年の「南海トラフ地震臨時情報」で起きた混乱を教訓に、落ち着いて行動するためのポイントをわかりやすくまとめています。


「北海道・三陸沖後発地震注意情報」とは?

「北海道・三陸沖後発地震注意情報」とは、北海道から三陸沖にかけての海域でマグニチュード7.0以上の地震(先発地震)が起きた場合に発表される注意情報です。

これは巨大地震を予知するものではなく、過去の統計をもとに「相対的に大きな地震の可能性が高まった」ことを伝えるための制度です。

2011年の東日本大震災も、この「後発地震に該当するケース」に含まれています。こうした過去の経験を踏まえて制度が整備され、今回、初めて発表されました。

気象庁:「北海道・三陸沖後発地震注意情報」について


今回なぜ発表されたのか?

今回の注意情報の発表は、青森県東方沖で発生したM7.6の強い地震が理由です。これは制度上の条件を満たす「先発地震」にあたるため、自動的に注意情報の対象となりました。

対象地域は幅広く、北海道から青森・岩手・宮城・福島・茨城・千葉など太平洋沿岸182市町村に及びます。

ただし、「注意情報の発表=必ず大地震が来る」という意味では決してありません。「発生可能性が“相対的に高まった”」というだけであり、多くの場合、後発地震は起きません。
重要なのは以下の点です。

  • 後発地震が必ず起きるわけではない
  • 日常生活は続けながら防災意識を高める段階
  • 過剰な買いだめや徒歩避難などは不要

これは、冷静さを保ちながら「備えを点検しておく」ための情報といえます。


後発地震が心配…どこまで警戒すべき?

「1週間以内に巨大地震の可能性が上がった」と聞くと不安になりますが、注意情報はあくまで“統計的なリスクの上昇”を伝えるものです。

巨大地震につながる確率は約1%。
ただし、1%とはいえ「巨大地震の可能性」という点が重要で、防災上の心構えを高める必要があります。

特に、

  • 津波が発生しやすい地域
  • 地震時に家具の転倒リスクが高い家庭
  • 高齢者や子どもがいる家庭

では、「逃げやすい状態」「備えやすい状態」を整えておくことが、命を守る行動につながります。


気象庁が推奨する備え

注意情報が発表されたとき、私たちができることは次の4つです。

① 水・非常食・モバイルバッテリーを持ち歩く

災害は外出時に発生する可能性も高いため、“携帯できる備え”を増やしましょう。
とくに飲み物とスマホの電源は命綱になります。

② 枕元に靴・ライト・ヘルメットを置く

夜間の地震でケガがもっとも多いのは割れたガラスによる負傷です。靴は必須です。

③ 家具の固定と非常食の賞味期限チェック

転倒・落下を防ぐだけで、ケガの確率は大きく減ります。
棚の上の重いものを降ろすだけでも効果があります。

④ 危険なブロック塀や老朽建物に近づかない

地震直後に屋外で倒壊するケースが多く、散歩中・通学中の事故が発生しやすいポイントです。

さらに、家族との連絡手段や、避難所の場所・ルートをあらかじめ確認しておくと安心です。


昨年の「南海トラフ地震臨時情報」で起きた混乱

2024年8月、九州の日向灘でM7.1の地震が発生した際、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表されました。

しかし当時は、発表されたばかりで制度への理解が十分でなかったこともあり、

  • スーパーでの買いだめ
  • 不要な避難
  • SNSでの誤情報の拡散
  • 出勤・登校判断での混乱

など、戸惑いや混乱の声が相次ぎました。

この苦い経験を踏まえ、今回の「後発地震注意情報」では、情報発信者(政府や自治体)だけでなく、受け手である私たち一人ひとりが「この情報は何を意味するか」をきちんと理解し、落ち着いた対応をすることが重要です。過剰反応も過小反応も、どちらも危険なのです。

制度を正しく理解することが、不安を減らし、的確な行動につながります。


過度に怖がらず、それでも“備えは万全に”

「今すぐ何かをしなければ──」ではなく、「日常の備えを見直し、いざという時に備える」。それが、この制度の本来の趣旨です。

巨大地震が本当に来ないことがほとんどですが、備えておけば、万が一のときあなたと家族の命を守ることができます。

  • 充電をこまめに
  • 家具の点検
  • 避難ルートの確認
  • 災害用品の見直し

これだけで十分“対応できる状態”になります。


まとめ:正しい理解と落ち着いた備えが、命を守る

今回の「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は、制度が始まってから初めての発表です。そのため不安に思う人も多いですが、これは避難指示でも緊急警報でもありません。

大切なのは、

  • 過剰に反応しない
  • 過小評価もしない
  • 情報の意味を正しく理解する
  • 普段の生活を続けながら備える

という姿勢です。

昨年の南海トラフ臨時情報の混乱を教訓に、正しい知識を共有し、冷静に行動することで、地域全体の安全につながります。

災害はいつ起きるかわかりません。
だからこそ、「今できる準備」を淡々と積み重ねていきましょう。

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