子どもNISA「つみたて投資枠」600万円へ ジュニアNISAとの違い・贈与税の注意点

子どもNISA「つみたて投資枠」600万円へ ジュニアNISAとの違い・贈与税の注意点 時事・ニュース
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子どもNISAが新たに始まる方向で、政府・与党が最終調整に入りました。今回の案では、0歳から利用でき、つみたて投資枠に限り年間60万円、累計600万円まで非課税で投資が可能になる見通しです。

制度の目的は、子どもの将来に向けた資産形成を後押しすることですが、過去に存在した「ジュニアNISA」とは大きな違いがあります。


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ジュニアNISAはなぜ廃止されたのか

ジュニアNISAは2016年に始まりましたが、2023年に新規投資が終了しました。
廃止の大きな理由は「18歳まで引き出せない」制約が強すぎたことです。

子どもにかかるお金は、中学生以降から大きく増えます。塾、部活動、受験準備など、家庭の事情で「今使いたい」場面は多いにもかかわらず、ジュニアNISAは大学入学の時期までロックされていました。

その結果、「使いたい時に使えないなら預金でいい」という声が大きく、制度利用は伸びず、NISA再編とともに廃止されることになりました。


新しい子どもNISAは何が変わるのか

今回検討されている子どもNISAは、ジュニアNISAの弱点を大きく改善しています。

まず、0歳から利用でき、つみたて投資枠のみを対象とするため、金融庁が認めた長期向けの投資信託だけが利用できます。無理な投機を避け、安定した資産形成を想定した制度です。

そして最も大きな改善点は「12歳から引き出し可能になる」方向で調整されていること。
教育費が増え始める中学生以降に対応できるため、実生活にフィットした制度になると期待されています。


贈与税はどうなる? “親の入金”は要注意

子ども名義のNISAに親が入金する場合、贈与とみなされる可能性があります。

ただし、年間110万円までの贈与は非課税のため、年間60万円のつみたて枠を使うだけであれば、通常は贈与税は発生しません
また、実務では「親が子どものために行う通常の生活費や教育費」も非課税扱いです。

とはいえ、子どもNISAに入れる資金が“将来の生活費ではない投資目的”の場合、完全に教育費と同じ扱いかはケースによって判断が分かれます。

確実にトラブルを避けるためには、

  • 入金記録を残す
  • 子どものための費用として扱う
    など、シンプルな形で管理することが望ましいです。

子どもNISAの活用方法

制度の性質を踏まえると、相性がいい活用法は次のようになります。

子どもが0〜5歳の段階からコツコツ積み立てれば、「時間」が最大の味方になります。
20年の長期で積み立てた場合、複利による資産成長の恩恵は非常に大きく、教育費や成人後のスタート資金として活かせます。

また、ジュニアNISAと違い、必要な教育費が出てきた12歳以降で柔軟に取り崩せるため、「大学だけでなく、義務教育後の習い事・部活動・留学などにも使える」点が大きなメリットです。


ひろゆき氏の指摘」は本当に正しいのか?

ひろゆき氏は、NISAの対象拡大についてSNSで「NISAの枠を使い切った親が、子どものNISAにお金を移すだけで、結局“金持ちがより非課税枠を使える仕組みになる」と述べています。

さらに、単身世帯の約3割が貯蓄ゼロであるデータを引用し、「結局、資産を持つ人だけが得をする制度で、格差が広がる。」という懸念を示しました。

この指摘には一定の現実があります。
たしかに、子どもNISAは「投資に回せる余力がある家庭」ほど恩恵を受けやすい仕組みです。

しかし一方で、政府が今回「年間60万円・総額600万円」という上限を設けた背景には、ひろゆき氏が指摘する“富裕層が枠を使い切ってさらに子ども枠を活用する問題”を抑制する狙いもあります。
上限がなければ、多額の資産を持つ親が、子ども名義を複数使って事実上“無限に非課税枠を増やす”という現象が起きかねません。

今回の制度ではそこを抑えつつ、一般家庭でも利用しやすい現実的なラインに落とし込んでいると言えます。


まとめ:子どもNISAは実用性が高い制度へ進化

ジュニアNISAは理念は良かったものの、引き出し制限の厳しさが普及を妨げました。
今回の子どもNISAは、

  • 0歳から利用できる
  • 年間60万円・総額600万円の非課税
  • 12歳から引き出し可能
  • 長期投資に適したつみたて限定

という仕様になり、実生活の資金計画に合いやすい制度へ改善されています。

格差の問題については議論が続くものの、「将来の教育費を計画的に用意したい家庭」にとって、非常に使い勝手の良い制度になることは間違いありません。

制度が正式に決まる来年度税制改正では、さらに具体的な運用方法が示されるはずです。今後の詳細に注目しながら、家庭の資産形成にどう活用するか検討していきたいところです。

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