2025年12月22日未明、静岡県駿東郡長泉町で発生した高齢夫婦を狙った緊縛強盗事件は、地域社会に大きな衝撃を与えました。就寝中の80代夫婦が自宅に押し入られ、粘着テープで縛られたうえ、現金およそ1000万円を奪われるという悪質な事件です。
警察はその後捜査を進め、2026年1月4日までに、神奈川県在住の17歳の少年3人を住居侵入と強盗致傷の疑いで逮捕しました。いずれも被害者とは面識がなく、未成年が関与した点も含め、事件は大きな注目を集めています。
事件の経緯 深夜の住宅を狙った計画的犯行
事件が起きたのは、2025年12月22日の午前1時ごろです。
長泉町納米里(なめり)にある住宅兼店舗に、男3人が侵入しました。夫婦は寝室で就寝中でしたが、突然押し入られ、口や手足を粘着テープで縛られました。犯人グループは、鍵がかかっていない窓から侵入したとみられています。
- 無防備な就寝中を襲撃: 2階の寝室で寝ていた80代の夫婦は、突然現れた3人組に叩き起こされました。
- 執拗な拘束: 犯人らは持参した粘着テープを使い、夫婦の口を塞いだ上で、手足を動かせないよう執拗に縛り上げました。抵抗できない状態にした上で「金を出せ」と脅迫したとされています。
狙い撃ちされた資産
犯人らは室内を物色し、現金約1000万円を奪って逃走。この際、夫は体を強く押さえつけられるなどして、腕や足などに軽傷を負いました。犯人がまだ室内に残り物色を続けている中、夫は隙を見て自力で粘着テープを外し、警察に通報したとされています。
住宅兼店舗という性質上、多額の現金があることを事前に把握していたかのように、結果として現金約1000万円という非常に高額な被害が出ました。
現場周辺の防犯カメラには、不審な人物が住宅付近を歩く様子や、犯行後に車で走り去る場面が映っており、警察はこれらの映像をもとに行方を追いました。

少年3人を逮捕 神奈川県からなぜ長泉町へ?
警察は捜査の結果、神奈川県に住む17歳の少年3人を逮捕しました。
報道によると、3人は知人同士で、
- フィリピン国籍の男子高校生
- 会社員の少年
- 左官工の少年
とされています。
注目されるのは、なぜ神奈川県在住の少年らが、静岡県長泉町の住宅を狙ったのかという点です。被害者との直接的な接点は確認されておらず、地元の人間でもないことから、警察は犯行に至る経緯を慎重に調べています。
現時点で、警察は3人の認否を明らかにしていませんが、実行役として関与した可能性が高いとみられています。
闇バイトの可能性が指摘される理由
今回の事件で、多くの人が注目しているのが「闇バイト」の関与の可能性です。
闇バイトとは、SNSやインターネット上で「高額報酬」「短時間で稼げる」などと勧誘し、実際には犯罪行為をさせる手口を指します。特殊詐欺や窃盗だけでなく、近年では強盗事件の実行役として若者が使われるケースも問題になっています。
この事件で闇バイトの可能性が取り沙汰される理由として、次の点が挙げられます。
- 少年らが被害者と面識がなく、資産状況を知る立場にない
- 1000万円という高額な現金を狙う犯行で、事前情報があった可能性
- 県外から来て短時間で犯行に及び、車で逃走している点
- 若年層のみで構成されており、背後に指示役がいる可能性
これらの特徴は、闇バイト型犯罪で過去に摘発された事例と共通する点でもあります。警察は、単独犯行と決めつけず、指示役や関与者の存在も含めて捜査を続けています。
※なお、「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」という言葉も使われますが、本件ではあくまで闇バイト型の関与可能性を含めた広い視点での捜査が行われている段階です。
SNSの反応
事件を受け、SNS上では次のような声が多く見られます。
- 「高齢者を狙う強盗が本当に怖い」
- 「若者が闇バイトで人生を壊している現実がつらい」
- 「地方でも強盗が起きる時代になった」
特に、未成年が強盗事件に関与した点に衝撃を受けた人は多く、「安易な金銭欲が重大犯罪につながる危険性」を指摘する意見も目立ちます。
強盗から身を守るために 私たちにできる備え
今回の事件は、誰にとっても他人事ではありません。警察や防犯の専門家が勧める基本的な対策を、改めて整理します。
侵入を防ぐ工夫
- 玄関や窓の施錠を徹底し、補助錠を活用する
- 防犯ガラスや防犯フィルムの設置
- センサーライトや防犯カメラで「見られている環境」を作る
下見・目印への注意
- ポストの不審なチラシやマーキングに注意
- 見慣れない人物が周囲をうろついていないか意識する
- 近隣住民との声かけや情報共有も有効
万一遭遇した場合
- 命を最優先し、無理に抵抗しない
- 犯人の特徴を記憶できる範囲で把握
- 安全を確保した後、速やかに通報
まとめ
長泉町で起きた今回の緊縛強盗事件は、
高齢者を狙った悪質な犯行であると同時に、若者が犯罪に加担してしまう現代的な問題を浮き彫りにしました。
少年3人の逮捕により事件は一歩前進しましたが、
・なぜこの家が狙われたのか
・誰が情報を提供し、指示したのか
といった点は、今後の捜査で明らかにされることになります。
私たち一人ひとりが、防犯意識を高めると同時に、
「簡単に稼げる仕事」には必ず裏があるという認識を社会全体で共有していくことが、同様の事件を防ぐ第一歩と言えるでしょう。

