2025年5月、韓国の人気ボーイズグループ「Stray Kids(ストレイキッズ)」が静岡県袋井市のエコパスタジアムで全4日間の公演を開催しました。この大規模なイベントは、地元経済に大きな影響を与え、特にJR掛川駅構内のキヨスクでは、地元和菓子店の大福が完売するなど、思わぬ「スキズ特需」が生まれました。
Stray Kids(スキズ)とは?
Stray Kidsは、2017年に韓国の大手芸能事務所JYPエンターテインメントが主催したサバイバル・オーディション番組『Stray Kids』を通じて結成された8人組のボーイズグループです。JYPエンターテインメントといえばTWICEやGOT7、DAY6などが所属している大手芸能事務所です。
メンバーはバンチャン、リノ、チャンビン、ヒョンジン、ハン、フィリックス、スンミン、アイエンで構成されており、2018年3月にミニアルバム『I am NOT』でデビューしました。彼らは自ら作詞・作曲・プロデュースを手掛けるなど、非凡な才能を持ち、デビュー以降、数々の新人賞を受賞し、世界的な人気を博しています。

Stray Kids:なぜ静岡県のエコパスタジアムで公演?
Stray Kidsの日本初のスタジアム公演が静岡県のエコパスタジアムで開催された理由として、以下の点が挙げられます。
- アクセスの良さ:静岡県は関東と関西の中間に位置し、両地域からのアクセスが比較的容易です。
- 会場の利用しやすさ:エコパスタジアムはサッカーの使用頻度が低く、芝の保護などの制約が少ないため、長期間の貸し出しが可能です。
- 収容人数:詰めればドームよりも多くの観客を収容できるため、大規模な公演に適しています。
- コスト面:他の大都市圏のスタジアムに比べて、会場使用料が比較的安価であることも理由の一つとされています。
これらの要因が組み合わさり、静岡県のエコパスタジアムが選ばれたと考えられます。
大福に尿意を抑える効果はあるのか?
SNS上では、「大福を食べると尿意が抑えられる」という噂が広まり、Stray Kidsの公演前に大福を購入するファンが増加しました。実際、JR掛川駅構内のキヨスクでは、公演日の17日に用意された350個の大福が完売するなどの特需が発生しました。
「映画やライブの前に餅を食べると、尿意が起きにくくなる」ことについて、泌尿器科医の平澤精一医師は、「科学的な観点からすると、その話はあながち嘘とは言えません」と述べています。餅や大福の原料である炭水化物は、体内で糖質となり、グリコーゲンの原料となって水分子と結びつき体内に蓄えられるため、水分を尿として体外に出さないようになる可能性があるとのことです。(出典:日刊ゲンダイDIGITAL)
ただし、糖質の過剰摂取は高血糖状態を引き起こし、逆に頻尿の原因となる可能性があるため、長期的な利用は推奨されません。

Stray Kidsファンの喜びと感動の声
公演は4日間にわたり行われ、セットリストや演出に対する称賛の声が多数寄せられました。特に、ユニットステージや新曲の披露、トロッコ演出などがファンを魅了しました。
「スキズ初スタジアム初日、エコパ最高だった✨ ユニット♡新曲♡トロッコ♡」
「セトリも演出も過去最高!! エコパ、東京ドームより狭く見やすかった。スキズが最大のファンへの感謝と楽しませる事、歌も重なり、涙出ました。」
また、エコパスタジアムの規模が東京ドームよりやや小さいことから、アーティストとの距離が近く感じられたという声もありました。
アクセスや宿泊に関する懸念
一方で、エコパスタジアムの立地やアクセスに関する懸念も多くのファンから寄せられました。特に、最寄りの愛野駅から徒歩15分の距離や、坂道の存在が指摘されました。
「静岡駅からのアクセスが悪い」
「駐車場が混雑して、帰りの渋滞が心配」
「周辺にホテルが少ない、しかも高騰しそう」
また、シャトルバスのチケットが早々に完売するなど、交通手段の確保が困難だったことも報告されています。
天候への不安と対策
5月の公演ということで、天候に対する不安の声もありました。実際に、公演当日は曇りや小雨が降る時間帯もあり、雨具の準備をするファンの姿が見られました。
配信での参加を選ぶファンも
アクセスや体調面の理由から、現地での参加を見送るファンもおり、ライブ配信を通じて公演を楽しむ選択をする人もいました。自宅でリラックスしながらライブを鑑賞し、感想をメモするなど、それぞれのスタイルで楽しんでいる様子が伺えます。
Stray Kidsの静岡エコパスタジアム公演は、多くのファンにとって特別な体験となりました。公演内容や演出に対する高い評価がある一方で、アクセスや宿泊、天候などの課題も浮き彫りになりました。今後の大規模公演に向けて、これらの課題への対策が求められるでしょう。
地元経済への影響と今後の展望
Stray Kidsの公演は、地元経済にも大きな影響を与えました。例えば、メンバーが以前食べたとされるプリンを販売する「治一郎掛川店」では、公演初日に通常の2倍の約200個を用意しましたが、同日午後3時ごろに完売しました。
また、地元の観光施設では、公演のチケットを提示した人の入場料を割り引く取り組みを始めるなど、観光客の誘致にも力を入れています。掛川観光協会掛川支部の担当者は、「コンサートが目的なので、市内観光地に誘導しにくい。まず駅の外に出てもらわなければ」と語っており、今後の課題として観光地への誘導が挙げられています。
まとめ
Stray Kidsの静岡公演は、音楽ファンだけでなく、地元経済や観光業にも大きな影響を与えました。特に、大福に尿意を抑える効果があるという噂が広まり、地元和菓子店の売上が急増するなど、思わぬ特需が生まれました。今後も、このような大規模イベントを通じて、地域活性化や観光振興が進むことが期待されます。