物価高・働き方改革で変わる連休のスタイル
2025年のゴールデンウィーク(GW)は、旅行や外出を控え、自宅や近場で過ごす人が大きく増えています。物価高や混雑回避の意識、そして働き方改革によるスケジュールの柔軟化が背景にあります。
本記事では、最新調査データをもとに、2025年のGWの過ごし方の傾向と、近年の変化、節約志向、そして人々の声を詳しくご紹介します。
ゴールデンウィーク2025の過ごし方:最新トレンド
インテージ社の調査(2025年4月)によると、今年のGWの過ごし方で最も多かった回答は「自宅で過ごす」(37.3%)でした。これは前年より3.2ポイントの増加。反対に「外食」「ショッピング」「国内旅行」などは軒並み減少しており、外出を控える傾向が顕著になっています。
具体的な過ごし方(上位)
- 自宅で過ごす:37.3%
- 外食:17.5%
- ショッピング:16.1%
- 国内旅行:13.6%
- テーマパーク:2.1%
- 海外旅行:1.3%
SNSでは「ガソリン代が高い」「宿が高すぎる」「近場で済ませたい」といった声が目立ちます。とくに家族連れにとっては、宿泊費の高騰がネックとなっているようです。
【GW「自宅」最多 外出控えの動き】https://t.co/hBwU1BXolC
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) April 19, 2025
去年(2024年)との比較:旅行意欲の減退
2024年のゴールデンウィークも自宅派が最多でしたが、2025年はさらにその傾向が強まっています。物価高騰によるコスト意識の高まりが主な要因です。
- 「国内旅行」希望:16.9% → 実際に行く:7.7%(▲9.2ポイント)
- 「海外旅行」希望:5.2% → 実際:1.3%(▲3.9ポイント)
- 「テーマパーク」希望:6.0% → 実際:2.1%(▲3.9ポイント)
一方、「自宅で過ごす」は、希望が27.1%、実際は37.3%と10ポイント以上のギャップがあり、「行きたいけど行けない」現実が浮き彫りになっています。
コロナ後の連休の過ごし方:変化の背景
新型コロナウイルスの影響で2020~2022年はほぼ移動制限のあるGWでした。その後、2023年頃から移動が解禁されるも、依然として「自宅中心」の過ごし方が主流です。
理由は以下の通り:
- 感染症への警戒心が完全には解消していない
- 在宅勤務やリモート環境が定着し、自宅での過ごし方が多様化
- 物価高や円安の影響で旅行コストが増大
とくに「動画配信」「おうちカフェ」「宅トレ(宅内トレーニング)」といった“おこもり需要”が高まり、無理に外出しなくても満足感を得られるライフスタイルが広がっています。
節約意識の高まりと物価高の影響
明治安田生命の「ゴールデンウィークの過ごし方調査2025」によると、1人あたりのGW予算は平均2万9,677円。前年(2024年)より約1万円減少しています。
節約の具体的行動(複数回答可):
- 目的地を近場に変更:24.0%
- 宿泊先のグレードを下げる:15.3%
- 食事のランクを下げる:13.6%
- お土産の予算を削る:12.5%
このように、旅行のスタイル自体を「節約型」へとシフトさせる傾向が強まっています。
有給取得・働き方改革で“ゴールデンウィーク回避”も
一方で、「GWを避けた旅行」がしやすくなったという声も増えています。これは働き方改革の影響で、有給休暇を取りやすくなった企業が増えているためです。
コメント例:
「以前よりも有給休暇を取得しやすくなり、混雑するGWを避けてオフシーズンに旅行する方が賢明だと感じます」
「宿泊費や交通費の高騰を考えると、平日休みを活用した方が経済的です」
このように、“混雑しない時期にゆっくり旅行する”というスタイルが、今後の主流になる可能性もあります。
まとめ:ゴールデンウィークの過ごし方は柔軟に
2025年のゴールデンウィークは、物価高・旅行費の高騰・混雑回避といった背景から「自宅や近場でのんびり過ごす」傾向が顕著です。
しかし、働き方の多様化によって、GWを避けて旅行を楽しむという選択肢も広がっています。大切なのは、「自分に合った過ごし方」を無理なく選ぶこと。
今年のGWは、節約しながらも心豊かな時間を過ごせるよう、計画的に楽しみましょう。