2026年2月12日、セブン‐イレブン・ジャパンがおにぎりや弁当など計29品目を順次値上げすると発表しました。平均で約9%の引き上げとなり、私たちの生活に身近なコンビニ商品にも物価上昇の波が確実に及んでいることが改めて浮き彫りになっています。日常的に購入する人が多い商品であるだけに、今回の価格改定は家計への影響も小さくありません。
特に注目を集めているのが、定番商品の「ツナマヨネーズおにぎり」です。今回の改定で税別196円となり、約1年前と比較するとおよそ3割の上昇幅となっています。かつては100円台前半で購入できた商品が、今や200円に迫る価格帯へと移行している現実は、多くの消費者に強い印象を与えています。
セブンイレブンおにぎりが値上げ 200円時代が現実に
今回値上げの対象となったのは、ツナマヨネーズのほか、「北海道産昆布」や「炭火焼紅しゃけ」などの主力商品です。
また「紅しゃけ」や「明太子」は213円から232円に上昇しました。これらの商品は2月中旬から順次価格が引き上げられ、平均では約20円程度の上昇とされています
セブン‐イレブンではすでに2025年にも複数回の価格改定を実施していました。特に2025年初頭には、コメ価格の高騰を受けておにぎりや弁当、すしなど計37品目を値上げしています。さらに同年4月にも一部商品が改定されており、今回の発表はその流れを引き継ぐものとなります。結果として、短期間での累積的な値上がりが目立つ状況となりました。
今回値上げとなる主力おにぎりの価格は以下の通りです。
※価格改定日は2026年2月16日より順次実施
| 商品名 | 変更前価格 | 変更後価格 | 値上げ額 |
|---|---|---|---|
| 手巻おにぎり ツナマヨネーズ | 165円(税込178円) | 182円(税込196円) | +17円 |
| 手巻おにぎり 北海道産昆布 | 165円(税込178円) | 182円(税込196円) | +17円 |
| 手巻おにぎり 炭火焼紅しゃけ | 198円(税込213円) | 215円(税込232円) | +17円 |
| 手巻おにぎり 具たっぷり辛子明太子 | 198円(税込213円) | 215円(税込232円) | +17円 |
値上げの最大要因はコメ価格の上昇
今回の価格改定の背景には、主食であるコメの価格上昇が大きく影響しています。
近年、日本国内ではコメの市場価格が上昇傾向にあり、流通コストの増加や生産環境の変化も重なって、以前よりも高い水準が続いています。おにぎりや弁当はコメが主原料であるため、その価格変動が商品価格に直接反映されやすい特徴があります。
加えて、包装資材の値上がりや物流費の上昇、人件費の増加も企業にとって大きな負担となっています。これまで各社は商品規格の見直しや生産性の向上によってコスト増を吸収しようとしてきましたが、近年はその努力だけでは対応が難しくなってきているとされています。品質を維持したまま提供を続けるためには、一定の価格改定が避けられない状況になっているのが現実です。
セブンだけではない コンビニ業界全体に広がるコスト増の影響
今回の値上げは、セブン‐イレブン単独の問題というよりも、コンビニ業界全体が直面している課題の一部といえます。食品原材料の高騰はここ数年続いており、特に主食関連の商品は影響を受けやすい傾向があります。コンビニ各社はサプライチェーンの効率化や商品開発の見直しを進めていますが、物流費やエネルギーコストの上昇が続くなかで、企業努力だけで価格を維持するのは難しくなっています。
その結果、コンビニの商品は少しずつ価格帯が上がり、「安くて手軽」という従来のイメージにも変化が見られるようになりました。一方で、具材の質を高めたり地域性のある商品を増やしたりするなど、付加価値を重視する方向へとシフトしているのも特徴です。単純に価格が上がるだけでなく、商品の中身や満足度でバランスを取ろうとする動きが強まっています。
家計への影響は小さくない現実
おにぎり1個の値上げは、金額だけを見ると大きな変化には感じにくいかもしれません。しかし、毎日のようにコンビニを利用する人にとっては、その積み重ねが確実に負担として表れてきます。昼食をコンビニで済ませることが多い人や、仕事帰りに軽食を購入する人にとっては、1回あたりの数十円の差が1カ月単位では大きな金額になります。
特に学生や単身世帯、高齢世帯では、コンビニが生活の一部になっているケースも多く、値上げは直接的に支出の増加につながります。これまで気軽に手に取れていたおにぎりが、少しだけ慎重に選ぶ商品へと変わってきたと感じる人も増えているのではないでしょうか。
今後も続く可能性がある価格上昇
現在の状況を見ると、コメの価格は依然として高い水準が続いており、短期間で大きく下がる見通しははっきりしていません。
さらに物流費や人件費の上昇も続いているため、食品業界全体としてはコスト増の圧力が続く可能性があります。今回の値上げが一度きりで終わるとは言い切れず、今後も段階的な価格改定が行われる可能性は十分にあります。
企業側としては、価格を上げるだけでなく、内容量の見直しや新商品の投入などでバランスを取りながら対応していくと考えられます。消費者にとっては、これまで当たり前だった価格が少しずつ変わっていく時代に入ったともいえるでしょう。
セブンおにぎりから見える日本の物価変動
今回のセブン‐イレブンのおにぎり値上げは、単なる一企業の価格改定にとどまらず、日本全体の物価上昇の流れを象徴する出来事です。特にツナマヨのような定番商品が短期間で大きく値上がりしたことは、日常生活のなかで物価変動を実感するきっかけになっています。
コンビニは日本人の生活に深く根付いた存在であり、その価格の変化は社会の変化を映し出す鏡のようなものです。コメの価格上昇や物流コストの増加といった要因が重なり、これまでの「安くて便利」というイメージが少しずつ変わりつつあります。
それでも、忙しい日常の中でコンビニの存在が欠かせないことに変わりはありません。だからこそ、今回の値上げは単なる価格の話ではなく、これからの食生活や消費行動を考えるきっかけとして、多くの人に受け止められているのではないでしょうか。
