2025年11月1日、松本人志さんが独自配信サービス「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」のオープニング生配信に登場し、約1年10カ月ぶりに公の場で心境を語りました。
今回の記事では、配信サービスの詳細、松本さんがプロデュースするオリジナル企画の中身、代表番組『水曜日のダウンタウン』とどこがどう違うのか、活動休止に至った経緯、そしてネット上の反応までを整理します。まずはサービスの全体像から見ていきましょう。
「DOWNTOWN+」の基本情報(料金・視聴環境・配信開始日)
DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)は、お笑いコンビダウンタウン(松本人志さん・浜田雅功さん)に関連するコンテンツを中心に提供する、吉本興業とFANYが運営する定額制の動画配信サービスです。2025年11月1日に松本さんの単独生配信でスタートしました。
- 料金:月額1,100円、年額11,000円(税込み、定額制)。
- 視聴デバイスはスマートフォン(専用アプリ)、テレビアプリ、PCを想定。公式登録はFANY ID等を通して行う流れ。
大きく「ダウンタウン」「松本人志」「浜田雅功」の3カテゴリーを設定。開始時点では松本人志カテゴリーの新作(大喜利、トーク、実験的企画等)と過去のアーカイブが中心に配信される予定です。
U-NEXT、ABEMAでも一部パック提供が行われます。ただし、新作コンテンツが中心でダウンタウンの過去出演作品や生配信コンテンツは視聴できません。
- U-NEXT「DOWNTOWN+ 月額パック」月額770円(税込)
- ABEMA「ABEMA de DOWNTOWN+」月額770円(税込)
公式YouTubeチャンネルでは、番組の予告編や切り抜き動画を中心に動画を配信。
松本人志の「見せ方」──DOWNTOWN+での企画の特徴
配信開始時に発表されたラインナップ(例:「7:3トーク」「大喜利GRAND PRIX」「実のない話トーナメント」「ダウプラ・イス」など)は、テレビでの大がかりなロケや放送規制を気にするスタイルとは一線を画す“配信ならでは”の設計になっています。短時間の生配信やアーカイブの組合せ、視聴者参加企画、会員限定のスタジオ招待など、ファンとの距離を近づける仕掛けが目立ちます。演出的には以下の点が特徴です。
- 自由度の高い表現:有料会員制かつ自社プラットフォームのため、テレビ放送での時間・放送コード・スポンサー配慮に縛られにくい。制作上の自由度が高いことが期待されます。
- 会員との双方向性:生配信や会場招待などで“ライブの臨場感”を重視。従来のテレビとは違う体験価値を提供。
- アーカイブと新作の併存:過去の代表作アーカイブと新作が並列することで、新旧ファン双方に訴求する狙い。
『水曜日のダウンタウン』との比較:表現・制作・視聴体験の違い
松本さんの代表的なテレビ番組であるTBS系『水曜日のダウンタウン』は、検証企画やドッキリ、ネットで話題になる“説”を検証する構成で長年高い視聴率とSNS拡散力を持ちました。番組の特徴と、DOWNTOWN+の違いを簡潔に整理します。
- 放送形式:
- 『水曜日のダウンタウン』:地上波テレビ(編集された30分〜)での放送。放送コードやスポンサー対応、放送枠による尺の制約あり。
- DOWNTOWN+:サブスクリプション型配信(生配信+アーカイブ)。尺や表現の幅に柔軟性がある。
- 企画性:
- 『水曜日のダウンタウン』:ドッキリ検証や長尺ロケ、視聴者参加の推理合戦など“テレビ映え”する大がかり企画が多い。
- DOWNTOWN+:大喜利やトーク、会員向けの小規模なライブ企画、音声寄りのコンテンツ(睡眠導入コンテンツ等)など、“くつろぎながら観る”設計の企画も混在。
- 編集と倫理審査:
- 地上波は公共性と規制が強く、出演者の発言や表現に対する放送倫理のチェックが厳しい。配信では自主規制が主となり、より直接的な語り口や本音が出やすい反面、炎上リスクも高くなる。
総じて言えば、DOWNTOWN+は「松本人志という人物の“素の部分”や実験的な笑いを、会員向けに自由度高く届ける」プラットフォーム設計になっており、テレビ番組とは目的と受け手の距離感が異なります。
ネット(SNS)反応:歓迎と懸念、両方の声が噴出
配信開始直後、ハッシュタグ「#ダウンタウンプラス」がトレンド入りするなど、ファンや一般視聴者の反応は大きく分かれました。主な傾向は以下の通りです。
- 歓迎・期待の声:
- 「久しぶりに声が聞けて嬉しい」「生の松本人志をまた見られるのが衝撃」「後輩芸人との絡みが楽しみ」など、復帰そのものを喜ぶ意見。配信という新たな舞台での企画に期待する声も多数見られます。
- 懸念・疑問の声:
- 休止の背景に関する未解決の点や説明不足に対する懸念、配信の有料化(料金対価)に見合うかどうかの冷静な評価、そして地上波復帰と配信の境界についての疑問など。一定数の批判的意見や慎重な視点がSNS上には存在します。
- メディア周辺の反応:
- 一部メディアは「さすがの数字が出ている」などと報じており、制作側では有料会員の手応えを感じているとの報道もあります。ただし具体的な会員数や収益は公表されていません。
まとめると、熱狂的歓迎と同時に、説明責任や倫理面での冷静な検証を求める声が併存している状況です。今後の配信内容と松本さん自身の発言が、SNS上の評価を左右すると見られます。
結び(要約)
松本人志さんのDOWNTOWN+での復帰は、単なる“戻ってきた”ではなく、配信という媒体を選んだ意図と、新たな表現・場づくりの一歩です。自由度の高い配信でどのような“笑い”を見せるのか、会員制サービスとしてどの程度の支持を得るのか、そして休止中に生じた疑問点への対応がどのように行われるのか――これらが今後の注目点になります。

