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2025年7月5日「大災害予言」は本当か?デマの拡散とその背景を考察

2025年7月5日「大災害予言」は本当か?デマの拡散とその背景を考察 時事・ニュース

2025年7月5日に日本で大災害が起こるという予言が、SNSや一部メディアで注目を集めています。しかし、科学的根拠のない情報が拡散されることで、不安や混乱が生じる可能性があります。本記事では、この予言の背景やデマが拡散されるメカニズムについて考察します。


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予言の発端:たつき諒氏の漫画『私が見た未来』

この予言の発端は、漫画家たつき諒氏の作品『私が見た未来』にあります。

この作品では、作者が夢で見た未来の出来事が描かれており、その中に「2025年7月5日」に大災害が起こるという記述があります。この情報がSNSを中心に拡散され、多くの人々の間で話題となりました。

① 漫画『私が見た未来』と「たつき諒」さん

1999年刊行の同人誌を再編集した漫画『私が見た未来 完全版』の帯には「本当の大災難は2025年7月にやってくる」と大きく印刷されています。作者・たつき諒さんは自身の“予知夢”を描いたとしており、東日本大震災に関する記述が「的中した」と語られて再注目されました。香港メディアはこの一文を「7月5日」の具体的日付と結び付けて報道し、それがSNSで拡散した経緯があります。

② 追い風となった“風水師の後押し”

香港の著名風水師が動画配信で「2025年6〜8月、日本は地震に要警戒」と発言したことが噂の信憑性を高めました。実際に香港では「7月は危ないから渡航を避ける」という声が急増し、現地メディアの街頭インタビューでも約半数の人が不安を感じていると答えています。

③ 観光・航空業界への影響

グレーターベイ航空は4月末、香港―仙台線と香港―徳島線を週1便ずつ減便すると発表。「乗客数が急減したため」と説明し、各県知事や観光課は「非科学的な噂に振り回されないでほしい」と呼びかけました。


専門家と公式機関はどう見ているか

気象庁 FAQ 「日時と場所を特定した地震予知は現在の科学的知見では困難。具体的な日付を示す情報はデマと考えられる」気象庁

防災学者・地域防災センター長(信州大学) 「正確かどうかをまず確認してほしい。外出や観光自粛ではなく、日常的な備えが重要」毎日経済

政府や自治体が発表する「南海トラフ地震の長期確率」は30年以内を対象とした“発生確率の幅”であり、日付や場所をピンポイントで示すものではありません。今回の噂のように「7月5日、どこどこでM8級」といった情報は科学的手法による予測ではないことを改めて確認しておきましょう。

「安全な場所」はどこ?

「日本のどこにいれば安全か」という疑問も多く見かけますが、残念ながら“絶対に安全な場所”は存在しません。

日本列島全体が複数のプレート境界にまたがっており、地震リスクは地域差こそあれ全国的に分布しています。むしろ重要なのは、

  • 建物の耐震性能
  • 海沿いか内陸か(津波リスクの有無)
  • 避難経路とハザードマップの把握

など個別の条件を把握し、自助・共助の備えを講じることです。「どこ」が問題なのではなく、「どう備えるか」が鍵と言えます。


ディスマン騒動に見る「社会実験」とデマ拡散の構造

2006年、世界中で「この男を夢で見たことがありますか?」というキャッチコピーと共に、同じ顔の男を見たという目撃証言が拡散されました。これは「ディスマン(This Man)」と呼ばれ、後にイタリアの広告会社が仕掛けた社会実験であることが判明しました。

このディスマンの例は、「権威性」「共感性」「不安」の3要素が揃うと、いかに根拠のない情報でも急速に拡散してしまうかを示す好例です。夢という個人的な経験が“集団的な幻覚”として語られ始めると、それはやがて現実のように信じられ、SNSや掲示板を通じて瞬く間にグローバルな都市伝説となりました。まさに今、「7月5日の日本地震予言」に見られるような現象と酷似しており、曖昧な情報が“みんなも言ってる”という形で信憑性を帯びてしまうメカニズムが共通しています。実際、ディスマンのような事例を教訓に、情報の出所や意図を冷静に見極めるリテラシーがいっそう求められているのです。


科学的見解と防災の重要性

気象庁は、「日時と場所を特定した地震を予知する情報はデマと考えられる」と明言しています。また、過去にも「ノストラダムスの大予言」や「マヤ暦による人類滅亡説」など、多くの予言が話題となりましたが、いずれも現実には起こりませんでした。重要なのは、特定の日を恐れるのではなく、日常的に防災意識を高めることです。


情報の真偽を見極めるために

デマに惑わされないためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 情報の出所を確認する
  • 科学的根拠があるかを判断する
  • 信頼できる公的機関の情報を参照する
  • SNSでの情報拡散には慎重になる

不安を感じた際は、冷静に情報を分析し、正確な情報に基づいて行動することが求められます。


まとめ

2025年7月5日に大災害が起こるという予言には、科学的な根拠がありません。過去の事例や専門家の意見からも、特定の日に災害が起こると予測することは困難であるとされています。情報の真偽を見極め、日常的な防災対策を講じることが、最も現実的で効果的な対応と言えるでしょう。

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この記事を書いた人
Rouma

日々のニュースやSNSの話題できになることを中心に、感じたことや、役立った情報をお届けしています。

新聞配達、データ入力、動物病院の助手、ペット用品の販売、製薬会社や銀行での派遣事務など、さまざまなお仕事を経験。現在は在宅で事務代行をしながらライターとして活動しています。

小学生の子供と柴犬に癒される日々です。

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