2025年4月20日、鳥取県倉吉市関金町で、地域の草刈り作業に参加していた50代の男性が熱中症の疑いで倒れ、心肺停止の状態で病院に搬送されました。この日は最高気温が23.0度と、5月中旬並みの暖かさでした。
また、前日の19日には鳥取砂丘で観光客が熱中症の疑いで相次いで搬送されるなど、春先にもかかわらず熱中症のリスクが高まっています。さらに、2025年6月からは企業に対して熱中症対策が罰則付きで義務化される予定です。
これらの背景を踏まえ、熱中症対策の重要性と具体的な対策について考えてみましょう。
春先の熱中症リスク
春先はまだ暑さに体が慣れていないため、急な気温の上昇により熱中症のリスクが高まります。特に屋外での作業や運動を行う際は注意が必要です。
今回の倉吉市の事例のように、気温がそれほど高くなくても、湿度や直射日光、作業の内容によっては熱中症を引き起こす可能性があります。

企業の熱中症対策義務化
2025年6月から、企業に対して熱中症対策が罰則付きで義務化される予定です。これにより、作業環境の温度管理や作業時間の調整、水分補給の促進など、具体的な対策が求められます。
違反した場合、企業や代表者に対して6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
電気代を節約して熱中症対策
熱中症対策としてエアコンの使用が効果的ですが、電気代が気になる方も多いでしょう。以下に、電気代を抑えつつ効果的な熱中症対策をいくつかご紹介します。
- 扇風機やサーキュレーターの活用: エアコンと併用することで、冷気を効率的に循環させ、設定温度を高めにしても快適に過ごせます。
- 遮光カーテンやブラインドの使用: 直射日光を遮ることで室温の上昇を防ぎ、冷房効率を高めます。
- 打ち水や緑のカーテン: 屋外の温度を下げることで、室内の温度上昇を抑える効果があります。
- 冷感グッズの活用: 冷却タオルや冷感スプレーなど、電力を使わずに体を冷やすアイテムを活用しましょう。
地域活動における熱中症対策
地域の草刈りや清掃活動など、屋外での作業が多い地域活動では、以下の点に注意して熱中症を予防しましょう。
- 作業時間の調整: 気温が高くなる前の早朝や夕方に作業を行う。
- こまめな休憩と水分補給: 定期的に休憩を取り、水分や塩分を補給する。
- 服装の工夫: 通気性の良い服装や帽子を着用し、直射日光を避ける。
- 体調の確認: 作業前に体調を確認し、無理をしない。
春先でも熱中症のリスクは存在します。特に屋外での作業や運動を行う際は、気温や湿度に注意し、適切な対策を講じることが重要です。また、企業においては、法令に基づいた熱中症対策を徹底し、従業員の安全を確保することが求められます。電気代を抑えつつも、効果的な熱中症対策を実施し、健康で安全な生活を送りましょう。